震災の日、打合せの最中エリさんのメールとツイッターで津波の情報を知った。まさかと思い、JANOSZから望む海を見てみる、穏やかな沖縄の海。しばらくし、打合せが終わってから事の重大さを知りました。
僕はかつての阪神淡路大震災の時を思い出しました、当時付き合い始めの僕とエリさんは遠距離で、エリさんは大阪、僕は東京で暮らしていた。そして起こった震災。成人式をすませて東京の日常に戻ったばかりの僕は、エリさんや友人が多く住む大阪での不運な出来事に、まさかと信じられない思いでした。ニュースの報道で次第に死者が増えて行く中、電話も繋がらず、不安を抱えたまま仕事をしていたのを覚えています。
もちろんエリさんも友人達も無事でしたが、ケイタイもない時代、何度テレフォンカードを公衆電話で抜き差ししたことか…。
今回の東日本大震災は、TVや新聞ラジオのニュースよりネット上の情報網でその事を知りました。僕等は、どちらかと言うと日常的にウェブで情報を得ている方かも知れませんが、後の報道でもツイッター、スカイプなどが災害の情報確認や安否確認に役立ったと聞きます。実際、東京の知人友人との連絡はツイッターでした。
要美憂さんへの募金やチャリティーの広まりの時も、同様の波及性の力強さを感じました。
震災で情報が乱れ交う数日間、日本人賛歌や反対に買占めや、混乱に乗じた詐欺など批判もありましたね。あらゆる人の、なにか自分に出来ることはないかとのつぶやきや、無数のリツイートが溢れていました。さて、僕が出来ることと言えば、募金と自分を見つめ直す事ぐらいでした。人は、もし自分だったら、自分の身に起こったらと想像するのだと思います。そして、想像に役だつのは実際の経験です。自分の痛みを相手に置き換えて想像する…
だから大阪で震災にあったエリさんは、人一倍地震を怖がるし、今回の震災にも過敏だったし、被災者への心配も他人事ではない様でした。
僕はちょっと違って、エリさんが若年性脳梗塞で倒れた時の不安と恐怖がよみがえるんです。大事な人を失うんじゃないか、そんな恐怖を本当に味わった経験に重ねて、被災で家族を失った人に対し、いたたまれぬ思いです。要美憂さんへのエールも同じで、痛みを負った経験から来るものです。それぞれ困難に直面している人達に対し、この困難に負けずに幸せな未来を勝ち取ってほしいと強く願います。
人はやはり主観で生きています。全て個人の出来事なのです。この何万人の死よりも何倍も悲しい、個人の出来事がそれぞれにあっても不思議ではないと思います。
今、僕自身に出来る事と言えば募金ぐらいですが、真の意味で復興義援は、税金を上げるしかないでしょう。ベストはやはり短期的な消費税アップだと思います。日本の生産性と経済循環を向上させることで義援するのだ!という、強い結束心を燃やすチャンスだとさえ思います。国債発行は絶対にダメです。
だからやはり僕は、自分の出来事として、自分の仕事を高めるべきだと思いました。
それと、先にも触れたネットの力も再認識したのですが、もういい加減ホワイトスペースの電波を開放し、人々を救う情報のインフラを世界一にしてほしいと、あらためて強く思いました。有用に使える電波帯域があるにもかかわらず、マラソン中継専用に大事にとってあるという…という事実を知らないことも知らない人がほとんどだろう。旧世界の利権者は下がってもらって、どこでも誰でもネットにつながることが、これからの社会保証なんじゃないか。災害時にパンクしてしまうケイタイの仕組みなど役に立たない。地デジなどとナンセンスな祭り事はやめて、どんな地震や津波、災害にも負けない最強の無線ネットインフラを希望する。本当は日本は出来るはずなのに…
それから原子力。なぜあんなに何機も密集しているのか?そして東電に代わる企業もなく首都圏も麻痺、このような一局集中型の思想は危険なんじゃないか。電力は電線を使って届けられるが、その50%近くが熱エネルギーになる。せっかく作った電気も半分は無駄になるということ。そのことから考えても、電線を張り巡らせてのターミナル型の発電思想はもう終わりにして、小型の発電ユニットが分散する形、街やコミュニティレベルで発電出来る事が、新たなエネルギー社会の在り方として望ましい。そして極論は自家発電だろう。
これは組織の在り方へも当てはめてもいい思想かもしれない。電線と同じ様に、伝えるだけの事に、半分のエネルギーが無駄に消費されている気がしてならない。最小にして最大の単位がユニット状に組み合わさる新たな仕組みを、自らを実験場にして試みているところです。
僕に出来る事…チャリティーライブ?う〜ん違うな。医者の格好が不謹慎って言われるだろうが、それ以前に、表現活動とはあまり混同したいくないんだよね。どっちもぼける気がするな。それより、今このようにブログ記事を書く事だったりするのかな。
エリさんが倒れた時も、ネットの情報にいっぱい助けられた。だから若年性脳梗塞のブログをエリさんは立ち上げた、見ず知らずの誰かのネット情報に助けられたから、その恩返しのつもりだ。元気なエリさんの姿を見て誰かが勇気づけられたりしたら、それこそこっちの勇気が沸き上がる。
身近な人に思いを伝えよう。事件が起こってからでは遅いけど、遅くなったって今すぐに。
世界中の身近な人のために…
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